苺宇宙交信日記

宇宙と交わった日々の記し

真昼の月

そよ風が心地よいのは、きっとあのこが私を撫でてくれているからだと思う

 

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発熱していると世界が浮いてみえて、肉体が精神を追い越してゆく。

ハイになった精神は肉体を統治できずに、そこには空白だけが募る

 

肉体の現れ方は本当に精神的で、精神の現れ方もまた肉体的だ。

 

熱を出すとそういうことを何時もより考える。

 

時折真昼の月の様に、境目がわからなくなる。

私は意識なのか肉体なのか。

期限が来れば肉体は死を迎えるが、魂は滅びない。魂こそが本質だ。

物心がついた頃には既にぼんやりそう思ってここまで生きているが

こう、病に肉体が侵されていると、そうは思えない瞬間がやってくるのである。

 

はやく薔薇園に行きたい。

麗しい薔薇の香りを嗅ぎ、疲弊した精神を芯から癒してあげなければ…

 

リルケってつくづく、ロマンチックな人だ。